思い付き置き場

クトゥルフ神話TRPG好きによる、シナリオ導入案置き場。何か最近ネタ思い付かないな、スランプだなという方、参考にどうぞ。(使用の際はコメ残してくださると、今後の参考になりますので喜びます。)また、こんなちょこみんとさんと一緒にシナリオ作ってみたい!という物好きさん居ましたらTwitterちょこみんと @3yqJmeJxBBRqpy2 までDMください。Skype所持です。PLもやってます(ロール可)ので、プレイしてくださる方も募集。クトゥルフぼっちちょこみんとをよろしくお願いいたします。

命題1、普通ということ

 東京行きを決めたのは、正直なところ「勢い」だった。意地とも言えるかもしれないが…。新潟に新たに設立された大きな劇団に入った時も、やっぱり「勢い」だった。生まれ故郷から遠く離れた大学に進学したのも、やはり「勢い」である。常に己自身の居場所に新しさを求め、綺麗に言うと「世界がどんなものなのか知りたい」という好奇心と興味と言えるが、所詮そう言われるものはまあ単純な勢いだと言えるのではないかとも思う。

 なにはともあれ、高校生、大学生と歳を取ればとるほど育った馴染みから離れていったのであった。他人に話すには何とも面白おかしく話せるものの、自身としては新しさを求めた時には必ず壁があるものであって、なかなかに苦労はしたものである。ここでは触れないでおくが。一言言うと、基本的に他人が驚くような事をするのがここまで優越感と絶望を引き立たせるとは思わなかったのだ。そこまで自分は驕っていた。逆境からのサヨナラホームランほど気持ちの良いものはないではないか、という感じである。そこまで驚くような事をして生きなくても、人間普通に生きられるのにという「普通」、「平凡」…。そういう類は幼い時から信用ならなかったのだった。普通であっても突然奈落の底へと突き落とされる事だってあるし、普通ならではの幸せなんてものは存在しないと断言したい。まあ、驕れるものは何とやらと言うものであるが、小学校への転校が浮かないようにと配慮してくれた親を見事に裏切って浮きまくったのであった。奇抜、変わり者、馬鹿正直(馬鹿)、気持ち悪い、ウザい、嫌いな人ランキング1位…普通にしててもこれだけ変なものがくっ付いて来るもんだったので、何が普通で普通を証明しろと思うものである。しかしながら、こうも言わなければならない。これが、「普通」であるということである。イジメられた事を何かの勲章かのように話す人など、何万人いることやら。親を呪った子、腕を切る子ども、死にたいと願う人など、今に始まったものではなくどこでもあることである、と言いたいのである。そういう人間は腐る程いる。それが現実で、それが普通なのだ。皮肉なことに、普通を拒み、足掻いた末のレッテルは「普通」であった。それが、東京での生活の第1歩だった。認めざる得ない程、普通だったのだ。決して認めたくはない。実際ここまで言い切ってしまうと頭痛がする。普通を繰り返し、普通恐怖症となっていった。それさえも普通で収まってしまう程、世間様は甘くないのだ。それが結論だった。